「時の蔵」2026年9月11日 OPEN !
時の蔵
古いものを、次の暮らしへ。
会社の近くに、古い蔵がある。
創業の初代が建てた蔵である。
建てられたのは明治17年である。
人の齢なら、とうに百四十を越えている。
柱には刃物の跡が残り、太い梁は煤け、木は黒く艶を帯びている。
長い歳月を生きてきたものには、新しい材料ではつくれない顔がある。
今回、この蔵をレコードの聴けるカフェとしてリノベーションした。
古いものを新しく見せようとは思わなかった。傾いたところを直し、足りないものを補い、残せるものは残した。昔の姿を保存するためではない。これからも、人に使われる場所にするためである。
名前を、「時の蔵」とした。
ここでは、家のことを話す。庭のことも話す。図面を広げ、これから始まる暮らしについて、ゆっくりと考える。
珈琲を淹れ、レコードに針を落とすこともある。
冬になれば、薪ストーブに火を入れる。炎を眺めながら音楽を聴いていると、急いで答えを出さなくてもよいことに気づく。家や庭の話には、本来そのくらいの時間が必要なのだと思う。
ここは、リノベーションのモデルであり、住まいと庭の打ち合わせをする場所であり、小さなカフェでもある。
けれど、あまり用途を決めすぎない方が、この蔵には似合っている。
珈琲を飲みに来てもいい。
レコードを聴きに来てもいい。
古い木や、庭の景色を眺めながら、これからの暮らしを考えてもいい。
古いものは、残しておくだけでは次の時代へ続かない。人が集まり、火が入り、音楽が流れ、再び使われることで、新しい時間を刻み始める。
それが、私たちの考える「住み継ぐ」ということなのかもしれない。
「時の蔵」は、2026年9月11日にひっそりと開きます。
一組ずつ、ゆっくりお迎えしたいと思います。
そのため、予約制とさせていただきます。
百四十年を越えた蔵に流れる時間を、感じに来てください。
長崎材木店
代表 長崎秀人
PS
スピーカーは古いJBL のアルニコのスピーカーを入れることとした。

092-942-2745