福岡県注文住宅 | 株式会社長崎材木店一級建築士事務所 | 設計士と作る素敵な家 自由設計デザイン
「福岡注文住宅」

TEL092-942-2745

営業時間 9:00〜18:00 (水・木曜定休)

創業者の想い

CAPTAIN'S TWEET

空を狙う装置

空を狙う装置

冬が近づくと、太陽の高さが低くなる。日差しはやわらかくなり、部屋の奥まで届くようになる。床や壁に、季節の色があらわれる。

わが家の南側には、三メートル先に二階建ての住宅が建っている。隣家が近ければ、光も景色も限られてしまう。庭をつくっても、目の前に壁が迫っている。そんな土地では、空を狙うことを考える。

そこで有効なのが、吹き抜けだ。

吹き抜けの下に立つと、家の中に空が生まれる。高い位置の窓から見えるのは、ただの青い空ではない。流れていく雲や、移ろう光、自然や季節の気配を感じることができる。冬には、差し込んだ光が壁を伝い、家の奥まで降りてくる。庭からの光だけでは届きにくい場所にも、明るさが広がっていく。

何もない場所に、光が落ちる。声が届く。人の気配が残る。

光や家族の気配をつなぐ一方で、温熱環境や音の伝わり方にも配慮がいる。その両方を考えながら、設計計画をしていく。

床を張れば、部屋や収納として使える。その面積を、吹き抜けは空のために空けておく。部屋や収納の広さだけで考えれば、もったいなく見えるかもしれない。けれど、その余白があるから、家の中に光と空が入り、暮らしに奥行きが生まれる。

もちろん、隣地との間に十分な距離があり、ほかの窓から景色や光を取り込めるなら、吹き抜けを設けず、その分を部屋として使うほうが合理的な場合もある。吹き抜けは、どの家にも必要なものではない。土地の条件を見て、何を得るために空間を空けるのかを考えることが大切だ。

ただ天井を高くするためのものではない。

例えばわが家のように、南側の隣家まで三メートルほどしか離れていない土地でも、空を見上げ、景色を迎えることが出来るようになる。

空の景色を狙う装置。それが、吹き抜けなのだと思う。

 

 

代表のつぶやき 一覧へ