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注文住宅の「暮らしやすさ」を左右するのは、間取りや素材だけでなく数値的根拠に基づいた「高さ」の設計です。設計士が、身体への負担を軽減し、心地よさを生む高さの基準を解説します。
こんにちは、設計士の小柳です。
津屋崎で工事を進めていたE様邸が無事に竣工いたしました。
外構工事はこれからではありますが、一足先に建物内部をご紹介させていただきます。


今回のお住まいでは、高さ設計に特にこだわりました。たとえば、先日ブログでもご紹介した一枚板は、美しい造作カウンターへと変身。作業や手仕事にちょうどよい高さで設計しています。
では、高さ設計にはどんな理論があるのでしょうか?いくつか、設計時の基準をご紹介します。
キッチンで作業をしていて「腰が痛いな」と感じたことはありませんか?
その原因のひとつが、作業台の高さです。
私たちは、身長×0.55という「重心の高さ」に基づいて設計しています。
たとえば、身長171.5cmの方なら 934mm(約93.4cm)がベストな高さ。
この「身長×0.4〜0.9」のゾーンをゴールデンゾーンと呼び、日々使うモノをここに配置すると、立ったりしゃがんだりの負担を軽減できます。
ペンダントライトの高さも、テーブル天板の高さの2倍(例:テーブル700mm → ライト高さ1400mm)に設定することで、重心が下がり、くつろぎ感が生まれます。

玄関の土間収納は、高さ・奥行きともに家族のライフスタイルにあわせて設計。長尺物も収納しやすくしています。

ハイドア(3枚引戸)で、天井高を活かした空間の抜けを演出。アクリル戸からはやさしく光を通します。

ストリップ階段は吹き抜けの抜けと相まって、視覚的な軽やかさと圧迫感のなさを実現。

空間の広がりやデザインだけでなく、暮らしの快適さを支える”高さ”の設計は、数値的根拠に基づくことが重要です。
同じ素材、同じ間取りでも、「高さ」の微調整によって暮らし心地はまったく異なってきます。
お引渡しの際はまだ家具のない空間ですが、これからE様ご家族の暮らしが加わることで、唯一無二の住まいに育っていくのを、私たちもとても楽しみにしています。
ちなみに、座高に合わせた差尺の理論から、一番背の高い人に合わせてテーブルを選ぶのがベストという考え方があります。
補足:トイレの照明など、座って使う場所では同様に床から1400mmの高さに設定すると、空間に面白みが出ます。
これからも、住まいの快適さを感覚ではなく設計で生み出すことを大切にしながら、皆様のお家づくりをサポートしてまいります。
「高さのこと、もっと詳しく知りたい」という方は、ぜひお気軽に設計士までお声かけください。
私たち長崎材木店一級建築士事務所は、”より美しく、すみ継ぐ”という思想のもと、福岡で自然素材の注文住宅を、設計から施工まで一貫して手がけています。ただ家を建てるのではなく、暮らしをかたちにすることを何より大切にしています。「福岡で家を建てるなら、長崎材木店 一級建築士事務所」──そう言っていただけるように。
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