2025年4月以降、リフォームやリノベーションの際に確認申請が必要になります。この新制度のポイントは以下の通りです。
• 対象工事
水回り交換などの小規模工事は対象外ですが、間取り変更や耐震補強を伴う大規模リフォームでは確認申請が必要になります。
• 追加費用
確認申請に伴い、構造計算や各種書類の作成が必要です。このため、追加費用として50~100万円がかかる場合があります。
中古住宅の購入段階から注意を払うことで、リフォーム時のトラブルを回避できます。以下は特に重要な点です。
1. 増築された物件
過去に増築された物件は、以下の法的制限に違反している可能性があります。
• 建ぺい率・容積率:敷地面積に対して建物の面積が法的基準を超えている場合、確認申請が通らない可能性があります。
• 外壁後退距離:敷地の境界線から建物まで1m以上離れていない場合、解体が必要になるケースも。
特に昭和50~60年代に建てられた住宅街では注意が必要です。
2. 要セットバック物件
セットバックとは、接道する道路が建築基準法で定める幅(4m)未満の場合、敷地を一部提供する必要がある制度です。このセットバックにより建築可能面積が減少し、以下の問題が生じることがあります。
• 建築制限:建ぺい率や容積率を満たさなくなる場合、追加工事が必要です。
• 追加費用:耐震補強やリノベーションを行う際に、壁の撤去や再建築が必要になる場合があります。
物件選びの際には、セットバックが必要かどうかを確認することが重要です。
3. 再建築不可物件
再建築不可物件とは、建築基準法に適合しないため、新たに建築や大規模リフォームができない物件を指します。この物件では、以下のリスクが伴います。
• 確認申請が通らない:リノベーションや耐震補強が制限される可能性が高い。
• 投資向き:主に投資家や大家向けの物件であり、自分で住む家には不向きです。
福岡で注文住宅や中古住宅のリフォームを検討する際は、物件購入時の情報収集が重要です。以下を意識してください。
• 法的基準を確認:建ぺい率や容積率、セットバックの必要性を物件資料でチェック。
• 専門家に相談:建築士やリフォーム会社と相談し、適法性を確認。
• 追加費用を計算:確認申請や解体費用を事前に見積もり、予算内で計画を進める。
2025年4月以降、福岡で中古住宅をリノベーションする際には、確認申請が求められる法改正を理解し、物件選びの段階から慎重に対応することが必要です。増築やセットバック、再建築不可物件に注意を払い、信頼できる専門家と連携して理想の住まいを実現しましょう。
福岡で中古住宅をリノベーションする際の法改正と注意点(2025年版)
Q.2025年4月からの法改正では何が変わるのですか?
これまで不要だった一部のリフォーム工事に対しても、建築確認申請が必要になります。
特に、間取りの変更や耐震補強を伴う大規模リノベーションが対象です。
Q.確認申請が必要になると何が起こりますか?
構造計算や法的書類の作成が義務化されるため、50〜100万円程度の追加費用が発生する可能性があります。
対象となる工事かどうかは、事前に建築士等と相談することが大切です。
Q.増築された中古住宅はどんな点に注意すべきですか?
過去の増築が建ぺい率や容積率のオーバーに該当していると、確認申請が通らない可能性があります。
外壁後退距離(敷地境界から建物まで1m以上)を満たしていない場合、一部解体が必要になることもあります。
Q.セットバックとは何ですか?
接道する道路の幅が4m未満の場合、敷地の一部を道路用地として提供(後退)する必要があります。
その結果、建築可能な面積が減少し、プランの自由度が下がるだけでなく、構造変更や費用増加につながるケースがあります。
Q.再建築不可物件はリノベーションできないのですか?
原則として、建築基準法に適合しないため新築や大規模リノベーションはできません。
外観変更や一部修繕は可能な場合もありますが、制約が多く、自宅としての購入には不向きです。
Q.リノベーション前提で中古住宅を買う際、どんな点をチェックすべきですか?
✅ 建ぺい率・容積率がオーバーしていないか
✅ 道路幅とセットバックの有無
✅ 確認申請に関わる費用がかかるか
✅ 信頼できる建築士・リフォーム会社の意見を仰いでいるか
Q.リノベーションの予算を立てるうえでの注意点は?
建築確認申請、構造補強、既存違反部分の解体などに備え、本体工事費以外に+100万円程度の余裕をもって資金計画を立てておくのが望ましいです。