「25」という数字にコミットする。
年間25棟に、すべてを注ぐ(コミット)。
家づくりの仕事には、限界がある。
大工や職人の数だけではない。
一棟に込められる時間と心にも、確かな限りがある。
私たちは、その限界を知っている。
だからこそ、自ら線を引いた。
「年間25棟まで」――これが、私たちの覚悟だ。
それ以上は次の年へ。
もちろん、もっと多く建てることはできる。
スタッフを増やし、大工や職人を増やせば、数字は伸びる。
だが、その瞬間から家は“商品”になり、大工や職人も作業員になってしまう。
顧客一人ひとりに向き合う密度は、確実に薄れてしまう。
25という数字は、効率ではなく、質を守るための上限だ。
施主の顔を思い浮かべながら動ける規模。
打ち合わせの小さな迷いにも耳を傾けられる余白。
現場で「もうひと手間」をかけられる時間。
それらを守るために、この数が限界だと決めた。
「もっとやればいいのに」――何度もそう言われた。
だが、私たちが守りたいのは売上ではなく、
完成した家で暮らす人達の満足だ。
25棟のすべてに、設計者の思想と職人の誇りを込める。
それが、私たちの家づくりのやり方。
量より深さ。
数字より、建てる側と暮らす人の喜びや幸せ。
25棟に、すべてを注ぐ。