こんにちは。
ガーデン事業部「にわつく」の引地です。
5月。
芽吹き、花咲き、陽が長くなるこの季節は、
植物たちがもっとも“生きている”ことを感じさせてくれる月です。
福岡東スタジオのモデル庭園でも、
里山のように構成された庭のあちこちに、季節の変化が現れています。
先日、朝の清掃中にふと足元に目をやると、
紫色の花びらが可憐に揺れていました。
「
シラン(紫蘭)」です。
雑草に混じってひっそりと咲くその姿は、
まるで「今日はいい日になるよ」と囁いてくれているようでした。
庭の価値は、大きなシンボルツリーや豪華な植栽だけで決まるものではありません。
**その日、その瞬間に気づける“小さな命のサイン”**があるかどうか。
それが、本当に心に残る庭の条件だと私たちは思っています。
たとえば──
朝、窓を開けた瞬間、若葉の匂いが部屋に入ってくる。
仕事終わりに縁側に座り、風に揺れる葉音を聞きながらひと息つく。
子どもがドングリを拾ってポケットに入れて帰ってくる。
ふと見上げると、空を背景にモミジがゆらゆらと揺れている。
これらはどれも、「庭がある暮らし」の中でしか生まれない情景です。
庭には、人の暮らしをゆるやかに、健やかにしてくれる力があります。
時計ではなく、植物のリズムで時間を感じる。
それは、忙しない現代だからこそ、大切にしたい感覚です。
私たちがこの庭に込めたのは、「見せるための外構」ではなく、
暮らしに寄り添う“里山”のような空間です。
あえて整えすぎず、少し自然の余白を残す。
雑木、低木、草花、それぞれが少しずつ異なるタイミングで芽吹き、
季節が進むごとに庭の“景色”が変化していくように設計しています。
これはいわば、「四季を通して家族で育てていく庭」。
訪れたときに、今しか見られない表情があります。
家をつくるとき、内装や間取りはじっくり考える方が多いですが、
「庭」や「外構」は、最後に“予算で削られる部分”になりがちです。
でも本来は逆です。
家に入る前に出会うのが、庭。
玄関を開ける前に、その家の空気を伝えてくれるのが、アプローチや植栽です。
そして、リビングの窓から見える景色が、
心に余白を与えてくれるかどうかで、その家の“質”が変わってきます。
だからこそ、にわつくは「家と庭を同時に設計する」ことを大切にしています。
Q. モデルガーデンだけを見に行っても大丈夫ですか?
A. はい。庭の見学だけでも大歓迎です。ご予約のうえお越しください。
Q. 自宅の庭でも、モデルのような雑木の風景はできますか?
A. 敷地の広さや日当たりに合わせて“その土地に合う庭”をご提案します。
Q. お手入れが難しそうなのですが?
A. 雑木は実は手入れが少なくてすむ木が多いです。管理方法もアドバイスします。
Q. 家は他社で建てたのですが、庭だけお願いできますか?
A. はい、もちろんです。にわつくは外構・庭づくり専門の部門ですので、家の設計会社が異なっていても問題ありません。
にわつくが目指しているのは、
**“眺めるための庭”ではなく、“暮らしの一部として機能する庭”**です。
それは、家の延長として使える場所であり、
季節を感じ、気配を感じ、心がほどけていく空間。
ぜひ、福岡東スタジオで
その“体感”をしてみてください。
シランの花が咲いている今だけの風景とともに、
皆さまのご来場を心よりお待ちしております。
私たち長崎材木店一級建築士事務所は、“より美しく、すみ継ぐ”という思想のもと、福岡で自然素材の注文住宅を、設計から施工まで一貫して手がけています。ただ家を建てるのではなく、暮らしをかたちにすることを何より大切にしています。「福岡で家を建てるなら、長崎材木店 一級建築士事務所」──そう言っていただけるように。