福岡の注文住宅市場や地域特有のローン事情
福岡で注文住宅用のローンを取り扱っている主な金融機関は以下の通りです:
地方銀行
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福岡銀行
- 九州最大の地方銀行
- プレミアム住宅ローンは年0.475%からの適用金利で利息負担が軽減
- 変動金利型は0.975%から(保証料一括型)
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西日本シティ銀行
メガバンク
特徴
- 地方銀行の住宅ローンが人気
- 注文住宅会社やハウスメーカーを通じて地元銀行での審査を勧められることが多い
- 福岡銀行、西日本シティ銀行、北九州銀行が特に人気
福岡で住宅ローンを検討する際は、各金融機関の金利や条件を比較し、自身のニーズに合った選択をすることが重要です。また、注文住宅会社やハウスメーカーや不動産業者からの紹介も参考にしつつ、複数の金融機関に相談することをおすすめします。
注文住宅と住宅ローンの関係
注文住宅と住宅ローンには密接な関係があり、注文住宅特有の資金需要に対応するためのローン商品や仕組みが存在します。
注文住宅特有の資金需要
注文住宅では、建築の進捗に合わせて複数回の支払いが必要となります。
これらの支払いは、一般的な住宅ローンの融資実行(建物完成時)よりも前に発生するため、注文住宅では特別な資金計画が必要となります。
つなぎ融資
注文住宅向けの代表的な金融商品が「つなぎ融資」です。
- 目的:建物完成前の支払いに対応
- 特徴:短期(1年程度)、高金利(2〜3%)
- メリット:自己資金が少なくても注文住宅が実現可能
分割融資
つなぎ融資の代替として、一部の金融機関では「分割融資」を提供しています。
- 特徴:建築の進捗に合わせて段階的に融資実行
- メリット:つなぎ融資より低金利で利用可能
注文住宅向け住宅ローンの選び方
- 建築会社との連携:ハウスメーカーの提携ローンは金利が低く設定されやすい。
- 融資実行のタイミング:土地購入と建築費を分けて融資を受けられる商品を検討。
- 返済計画:建築期間中の金利のみの支払いや、返済開始時期の選択が可能な商品を探す。
注文住宅の場合、一般的な住宅ローン以上に綿密な資金計画が必要です。ハウスメーカーや専門家と相談しながら、自身の資金状況に合った最適なローン商品を選択することが重要です。
- また福岡で注文住宅を建てる場合においては警固断層などのリスクが考えられます。地震保険の加入など十分な備えが求められます。
フラット35の解説
1. フラット35とは?
フラット35は、住宅金融支援機構が提供する長期固定金利型の住宅ローンです。大きく分けて以下の2種類があります。
- フラット35:一般的な固定金利型住宅ローン。
- フラット35S:一定の条件を満たした場合、最初の5年または10年間の金利が引き下げられる特別プラン。
2. フラット35Sの特徴
フラット35Sには、金利引き下げ期間の違いによって、以下の2種類が存在します。
- フラット35S(Aプラン):最初の10年間、金利が引き下げられる。
- フラット35S(Bプラン):最初の5年間、金利が引き下げられる。
適用されるプランは、物件の性能基準によって異なります。不動産会社が提供する資料で確認が可能です。
3. フラット35の金利と融資条件
- 9割以下の借入金利:1.32%(2021年2月時点)
- 9割超えの借入金利:1.58%
- 団体信用生命保険(団信)の加入が必須ではなく、未加入の場合は金利が0.2%引き下げられる。
ただし、団信は万が一の際にローン残債をカバーする保険のため、加入を推奨。
4. 住宅ローンを利用する際のポイント
① 借入額を9割以下に抑える
9割以下の借入にすると、金利を低く抑えることが可能。
② 代理店によって手数料が異なる
フラット35は、住宅金融支援機構が提供しますが、実際の手続きは代理店を通じて行います。そのため、手数料が異なり、1%未満のところもあれば2.2%のところもあります。できるだけ低い手数料の代理店を選ぶことが重要。
③ 適合証明書が必要
フラット35を利用するには、一定の基準を満たしていることを証明する適合証明書の提出が必要。この取得には約10万円の費用がかかる。
5. フラット35のメリット・デメリット
メリット
- 固定金利のため、金利上昇リスクがない
- 団信の加入が任意(健康上の理由で加入できない人にも適している)
- 将来の支払い計画が立てやすい
デメリット
- 適合証明書の取得費用が必要(約10万円)
- 銀行ローンに比べて諸費用がかかる
6. フラット35はどんな人に向いている?
- 長期的に安定した支払いを希望する人
- 自己資金を1割以上用意できる人
- 変動金利のリスクを避けたい人
まとめ
フラット35は、金利が固定されるため、将来の支払い計画を立てやすい住宅ローンです。手数料の安い代理店を選び、自己資金を1割以上用意することで、より有利に活用できます。金利変動を気にせず安定した返済を希望する方には、非常に心強い選択肢となるでしょう。
よくあるご質問
福岡で注文住宅の住宅ローンを組むなら、どの銀行が人気ですか?
- 福岡銀行、西日本シティ銀行、北九州銀行などの地方銀行が特に人気です。
- 地元に強く、ハウスメーカーとの連携も取りやすいため、審査や条件がスムーズなことが多いです。
地方銀行とメガバンク、どちらがいいのでしょうか?
- 一般的に、福岡では地方銀行の方が人気です。
- 住宅会社や不動産会社からも、地域密着型の銀行を勧められることが多いです。
注文住宅の支払いタイミングはどんな流れですか?
- 土地購入 → 着工金 → 中間金 → 完成時の残金 という順で、複数回に分けて支払いが発生します。
- 建物完成前に資金が必要なため、通常の住宅ローンだけではカバーできないケースもあります。
「つなぎ融資」とは何ですか?
- 建物が完成する前に必要な支払いに対応する短期ローンです。
- 金利は2〜3%程度とやや高めですが、自己資金が少ない人にも向いています。
「分割融資」とはどう違うのですか?
- 分割融資は、建築の進捗に合わせてローンを分けて実行する仕組みです。
- 金利はつなぎ融資より低めで、最近はこちらを取り扱う銀行も増えています。
注文住宅ローンを選ぶときのポイントは?
- ハウスメーカー提携ローンは金利が優遇されやすい。
- 土地と建築費を分けて借りられるか。
- 建築中の支払い条件(利息のみ返済など)に柔軟性があるか。
福岡で家を建てるとき、災害リスクは考慮すべき?
- 警固断層などの地震リスクがあるため、地震保険への加入はぜひ検討を。
- 金融機関によっては、災害特約付きローンも用意されています。
「フラット35」って何ですか?
- 住宅金融支援機構が提供する、長期固定金利の住宅ローンです。
- 借入時の金利がずっと変わらないため、返済計画が立てやすく安心です。
フラット35Sとの違いは何ですか?
- フラット35Sは、住宅の性能基準を満たすと最初の5年または10年の金利が引き下げられる特別プランです。
- Aプランは10年、Bプランは5年の金利引下げ期間があります。
フラット35を使うときに気をつけることは?
- 借入額を9割以下に抑えると金利が有利。
- 手続きする代理店によって手数料が異なる(1〜2.2%)。
- 適合証明書(約10万円)が必要。
フラット35はどんな人に向いていますか?
- 金利上昇のリスクを避けたい人
- 長期で安定した返済をしたい人
- 団信に加入しない選択をしたい人(健康上の理由など)
シリーズリンク
第1回
第2回
第3回
文責 監修者 長崎秀人
福岡県の注文住宅専門の設計事務所「長崎材木店一級建築士事務所」の代表。宅建業も営み、業界歴は35年に及び、建築士・宅地建物取引士の資格を持つ。明治30年創業の同社は、設計から施工、不動産取引まで幅広く手掛け、公正なサービス専門性と実績に基づく信頼性の高い情報を提供している。
私たち長崎材木店一級建築士事務所は、“より美しく、すみ継ぐ”という思想のもと、福岡で自然素材の注文住宅を、設計から施工まで一貫して手がけています。ただ家を建てるのではなく、暮らしをかたちにすることを何より大切にしています。「福岡で家を建てるなら、長崎材木店 一級建築士事務所」──そう言っていただけるように。