寒い季節になると、「足元が冷たい」「なんとなく足元が寒くて落ち着かない」といった声をよく耳にします。特に家づくりを検討している方々から、「足元が暖かい家にしたい」という希望が多く寄せられます。その中でも、「基礎断熱と床断熱のどちらを選ぶべきか?」という質問がよくあります。本稿では、それぞれの断熱方法について解説し、適切な選択をするためのポイントを紹介します。
床断熱は、床下に外気が出入りする構造を持ち、その上の床部分で断熱を行う方法です。床下は湿気を逃がすために通気性が確保されており、外気の冷気や湿気の影響を受ける可能性があります。
基礎断熱は、基礎全体を断熱する方法で、基礎内の空間を室内環境と同じ温度に保つことを目的としています。基礎部分を断熱することで、外気の影響を受けにくくする特徴があります。
基礎断熱には、
どちらの断熱方法を選択するかは、
基礎断熱と床断熱のどちらを選択するかは、家全体の設計や地域の条件によって異なります。
新築かリノベーションかによっても選択肢が異なるため、断熱材の種類や厚み、空調システムとの組み合わせを考慮しながら、最適な断熱方法を選ぶことが重要です。ぜひ、本稿を参考にして、快適な住まいづくりを進めてください。
・主に「床断熱」と「基礎断熱」の2種類があります。
・床断熱は床の下で断熱する方法、基礎断熱は基礎全体を断熱して床下を室内環境に近づける方法です。
・UA値(外皮平均熱貫流率)が高く、断熱性能を確保しやすい
・施工実績が多く、コストを抑えやすい
・床下浸水時の被害が少なく、復旧が比較的容易
・通気性があるため湿気がこもりにくく、カビやシロアリのリスクが低い
・床下の外気温の影響を受けやすく、給水・給湯管が冷えやすい
・寒冷地では配管凍結のリスクがある
・足元が冷えやすくなる可能性がある
・気密性を高めやすく、断熱効果を持続しやすい
・給水・給湯管が外気に触れにくいため、冬でも快適な水回りを実現できる
・床下エアコンの採用が可能で、足元が暖かくなる
・コンクリートの蓄熱性を活かして室温を安定させやすい
・施工後の湿気管理が必要(コンクリートの乾燥が不十分な場合、カビの原因になる)
・床下浸水時に排水が困難で、被害が大きくなる可能性がある
・施工コストが高めになる傾向がある
・【寒冷地】:基礎断熱が有利(配管の凍結リスクが低減)
・【温暖地】:床断熱が主流(実績が多く、コストも抑えやすい)
・【床下エアコンを使う場合】:基礎断熱が適している
・【床下の通気を重視する場合】:床断熱が適している
・【浸水リスクがある地域】:床断熱が望ましい
・家の構造や設計に合った断熱を選ぶこと
・長期的な住まい方やメンテナンス性を考慮すること
・空調計画との組み合わせも含めて総合的に判断すること
私たち長崎材木店一級建築士事務所は、“より美しく、すみ継ぐ”という思想のもと、福岡で自然素材の注文住宅を、設計から施工まで一貫して手がけています。ただ家を建てるのではなく、暮らしをかたちにすることを何より大切にしています。「福岡で家を建てるなら、長崎材木店 一級建築士事務所」──そう言っていただけるように。