こんにちは。
福岡東スタジオの設計士、小栁(こやなぎ)です。
前回のブログでは「パントリーの上手な使い方」についてお話ししましたが、今回は**リビング横にある“和室”**についてご紹介します。
近年、和室は「客間」や「仏間」という用途だけではなく、家族が集まる多目的スペースとして再評価されています。
特に、「リビングと一体で使える和室」は人気があり、私たちのお客様からも多くご相談をいただくようになりました。
リビングに隣接する和室は、日々の暮らしにさまざまな利便性をもたらします。
ごろりと寝転がってリラックスできる
小さなお子さんのお昼寝スペースにぴったり
将来的にご両親が泊まりに来たときの寝室としても活用できる
行事やおもてなしの場としても対応できる
また、建具を開け放てばリビングと一体化し、広がりのある空間としても楽しめます。
よくいただくご相談のひとつが、「和室を小上がりにするか、フラットにするか」。
それぞれにメリット・デメリットがありますので、以下に簡単にまとめます。
床より少し高くなるため、腰かける場所として便利
段差の下に引き出し収納を設けられる
→ おもちゃ・本・布団など、用途はさまざま
空間に**視覚的な“区切り”や“メリハリ”**ができる
少しこもりたいときの“半個室”としても心地よい
小さなお子さんが転落しないよう、目を配る必要があります
設置場所によっては、窓の位置や外観バランスに影響が出ることも
ロボット掃除機が登れないなど、掃除の面でやや工夫が必要な場合も
リビングとの一体感があり、バリアフリーで安全
家族の気配を感じやすく、開放的な雰囲気
空間に「段差」がないため、掃除がしやすくシンプルな印象
収納スペースが取りにくくなる(床下収納などの工夫が必要)
空間に区切りがつきにくく、用途がぼやけることも
かつての和室は「仏間」や「床の間付きの客間」というイメージが強かったかもしれません。
しかし現代では、
お子さんのプレイスペース
家族で囲む冬の掘りごたつ
ほっと一息つける読書スペース
来客用のサブリビング
ちょっとした“籠り部屋”や“秘密基地”
など、ライフスタイルに合わせた柔軟な使い方が増えています。
私たちは、和室の可能性を“過去の名残”としてではなく、未来の暮らしに寄り添う空間としてご提案しています。
「こんな風に使いたい」「この場所に欲しい」「収納を組み込みたい」など、
ぜひお気軽に設計士へご相談ください。
→ ご心配はごもっともですが、建具を開け放つことで空間を共有できるため、実際には広く感じられる場合が多いです。
和室を「部屋」としてではなく、「ゾーン」として考えると設計がうまくいきます。
→ 目安として30cm~40cm程度が一般的です。
座りやすさと収納容量のバランスを考慮して高さを決めていきます。
→ 3畳の小上がり和室でも、引き出し収納2〜4杯程度の容量が確保できます。
おもちゃ、寝具、季節物の衣類など、ちょっとした収納に大活躍です。
→ 用途を明確にすることが第一です。
客間、収納、家族団らん、将来の寝室…何に使いたいかを明確にすれば、設計も無駄がなくなります。
→ はい、可能です。
冬の食事や団らんが楽しくなり、**“我が家の特別な居場所”**になります。設計段階での設備計画が必要なので、早めのご相談がおすすめです。
→ 照明計画・畳の縁の有無・天井材・障子や襖のデザインなどで、現代的な和の雰囲気をつくることができます。
最近では縁なし畳や間接照明を使ったモダンな和室も人気です。
畳の上でくつろぐ時間には、フローリングにはない**“心のやわらかさ”**があります。
子どもも大人も、ごろんと寝転がれる場所が家のどこかにある。
それだけで、暮らしはずっと豊かになると私たちは思っています。
あなたの家にも、**「ちょうどいい和室」**を。
どうぞお気軽にご相談ください。
私たち長崎材木店一級建築士事務所は、“より美しく、すみ継ぐ”という思想のもと、福岡で自然素材の注文住宅を、設計から施工まで一貫して手がけています。ただ家を建てるのではなく、暮らしをかたちにすることを何より大切にしています。「福岡で家を建てるなら、長崎材木店 一級建築士事務所」──そう言っていただけるように。