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【上棟式の餅まきとは?】家づくりと地域の風習をつなぐ、福のおすそ分け|長崎材木店の家づくり歳時記

【上棟式の餅まきとは?】家づくりと地域の風習をつなぐ、福のおすそ分け|長崎材木店の家づくり歳時記

こんにちは。設計士の西田です。

最近ではあまり見かけなくなった「餅まき」ですが、先日U様邸の上棟式にて、たくさんのご近所の方が集まる中、にぎやかに行われました。

この風景を見て、「こういう家づくり、やっぱりいいな」と改めて思いました。

今回は、上棟式における餅まきの意味やルーツ、現代の家づくりにおける意義について、設計士の視点から深掘りしてみたいと思います。


餅まきとは何か?|上棟式に込められた「願い」と「祈り」

上棟式は、建物の骨組みが完成したタイミングで行う大切な儀式です。特に木造住宅では、棟木(むなぎ)が上がることで家の形が見えてきます。

その際に行われる「餅まき」とは、正式には**「散餅銭の儀(さんぺいせんのぎ)」**と呼ばれる、古来より伝わる厄除け・繁栄祈願の風習です。

餅やお菓子、小銭などを高所からまくことで、

  • 災いや邪気を払う「厄除け」

  • 建物と家族の「繁栄・無事完成」

  • 「福のおすそ分け」=地域の人への感謝と交流

という意味が込められています。

もち米は「実り」や「豊かさ」の象徴、そして**“丸いお餅”には「すべてが丸く収まるように”という願い”**も込められています。


家づくりにおける「地域とのつながり」を感じる機会に

現代の家づくりでは、職人も施主も、忙しさから“儀式”や“交流”を省略してしまいがちです。

しかし、餅まきのような風習は、「家が地域の中に建つ」という当たり前のことを実感できる機会でもあります。

実際、U様邸の餅まきにはご近所の方が50人以上も集まり、大人も子どもも大はしゃぎ。

「このあたりにこんなに人が住んでたんだなぁ」「いい場所に家を建てたんだなぁ」と、施主さま自身がしみじみ話されていたのが印象的でした。

 


餅まきは、誰にとっても“思い出に残る家づくり”になる

私たち長崎材木店では、可能な限りこのような風習を大切にしています。

  • 「家を建てること」は、人生の節目。

  • そこに関わるすべての人の記憶に、あたたかい風景として刻まれる。

だからこそ、餅まきも単なる「イベント」ではなく、家づくりの一部として提案していきたいのです。


よくあるご質問(FAQ)

Q. 餅まきは誰でもやっていいのですか?
→ はい、上棟式を行う施主様のご希望があればどなたでも可能です。事前にご近所へ一言ご挨拶すると、スムーズに開催できます。

Q. どんな準備が必要ですか?
→ 餅(小分けになっているもの)、個包装されたお菓子、小銭(5円玉など)が一般的です。足場の安全確認や袋詰めなど、当社スタッフもお手伝いします。

Q. 迷惑にならないか不安です。
→ 近隣に配慮したご案内チラシや、開始前のアナウンスなどを行うことで、地域の方にも歓迎されるケースがほとんどです。

Q. 小さな子どもがいても大丈夫ですか?
→ はい。安全な位置から楽しめるよう、場の誘導もスタッフがサポートいたします。小さなお子様連れのご家族にも楽しんでいただけます。

Q. 現代風のアレンジもできますか?
→ お菓子を中心にしたり、あらかじめ袋に詰めて配布するなど、ライフスタイルに合わせたアレンジも可能です。


最後に:家づくりは「儀式」も含めて思い出です

家は図面通りにつくるものですが、「暮らしを重ねていく場所」として、心に残る一日があると、家への愛着は格段に変わります

「餅まき」のような一見“昔ながら”に見える風習こそ、実は今の時代に必要な“つながり”を思い出させてくれるのかもしれません。

家が建つということは、家族が根を下ろし、地域とつながって生きていくということ。

私たちは、そんな家づくりを応援し続けたいと思います。

【設計・文:西田/監修:長崎秀人】

 

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